光へ
なんだか熱いと思ったんだ。
熱くて熱くてたまらなくて、もがいていたら
光を見つけた。
ずっと暗いところにいたから
明るいところに行くのは少し怖かったけど
気が付いたら光に向かっていた。光に包まれていた。
そこはものすごく明るくて、眩しくて、
そしてとても熱かった。
どうしよう。
もとのところに戻らなくちゃ。
はやく。はやく。
もといた、暗い、ところへ。
あ!見つけた!
この先に暗いところが見える。
あそこに行けばきっと助かる。
あと少し。あともう少し。
全ての音がぼんやりとしていて、
頭に鳴り響く。
やっと着いた!
到着したころには、へとへとになっていた。
あー、疲れた。
冷たくて気持ちいい。
でもなんとなく、気持ち悪い。
あれ?
全身の水分が抜けていく。
どうして?
やっと辿り着いたのに。
あぁ…
やっと元の場所に戻れた。
_________『ミミズ』
夏の地面にのたうち回ってるミミズを見て。
現状苦しいと思って楽な方に楽な方にと考えると、その先は暗闇の場合もある。
だからと言って永遠現状維持なんてつまらないから、色んなところへ行って、色んな経験をして、色んなことに挑戦したい。
暗闇から光へ、光から暗闇へ。そして、光へ。
最終的な目的地が光であれば、何度繰り返したっていいと思う。
誰も暗闇に行きたいなんて思っていないのだから。